ミチノクトリップ犬舎

 


2006年5月20日、ミチノクトリップ犬舎にジルママも一緒にジルを迎えに行った。19日に仙台に1泊し、ジルママの目的の1つである鮨勘でおいしいお鮨を食べて、翌日レンタカーで犬舎にお伺いした。

走ること約1時間半、途中の胡散臭そうな食堂でラーメンを食べて(これが以外や以外、おいしかった!)ミチノクトリップ犬舎に到着した。

仔犬ごときのことで兵庫からわざわざ宮城まで行くか?と思われる方もいるだろうが、我々には自然な行為だった。

確かに1番の目的はジルの貰い受けだが、私にはほかにもいくつかあって、1つはとにかくジルの両親を見たかった。ランピオンはもちろん、母犬も見たかった。

犬舎に着くやいなや多くのブルトンのお出迎えをうけて、実物のブルトンを初めて見たジルママは興奮気味。

私も初めてランピオンに会った感激は忘れられない。ランピオンといえども寄る年波には勝てず、顔の被毛が白くなっていたが、眼光は貫禄十分で「俺がここのリーダーだけどおたくどちらさん?」てな感じでほかのブリ達をまとめながら挨拶に来てくれた。

母犬のアミは想像通りの美人ブリで、スリムな体に両親のナット号とユステール号ゆずりのオレンジと白の被毛がとても美しい。体重は15kg欠けるくらいで、おそらくジルもこのくらいで落ち着くのだろう。

外で犬達を見ていたら、及川氏が出て来られた。私のもうひとつの目的が及川氏の話を聞くことである。

3月下旬にジルが生まれたときはお電話を頂き、このとき夜遅かったにもかかわらず、ブリに関する話で1時間位話し込んだ。今回も3時間位はお邪魔していたと思う。

ランピオンをフランスから入れたエピソードから、ブリーディングのポリシーまで、氏のブルトン生産に対する情熱が伝わってきた。

氏のお話を聞いてはじめて知ったのだが、ブリーディングというのはただ単に血統の良い犬同士を、血が濃くならないように交配させればいいというものではなく、生まれてくる仔犬をどんな犬にしたいかという明確なビジョンが1番大切らしい。

例えば足のちょっと短い犬同士をかければ、当然足の短い犬が生まれてくる可能性が高い。犬体のすべてのパーツでそんな調整が必要らしい。つまり、自分の思う犬を作るには、ある程度の歴史が必要なのだ。

氏は自らフランスに行かれて犬を選んでいる。ランピオンを入れたときは、ベルギーのブリーダーと争奪戦になったそうだ。

一方ジルママの目的は、お鮨もそうだが、犬舎の状態を見たかったようだ。

ブリーダーのなかには、仔犬が糞まみれになっている犬舎もあるようだが、さすがにミチノクトリップ犬舎はそんなことはない。

犬達は昼間は外の広場で、晩は6畳位ある部屋(全室網戸と扇風機付き!)が4つもある犬舎で過ごしている。床はコンクリ張りの清潔な環境で、仔犬たちは別棟の仔犬専用のケージ(Topに使った写真)が並べられているところですごしていた。おかげでジルは1度も寄生虫が沸いていない。

妊娠している母犬がいたが、専用の薄暗くした小屋が作られていて、とてもおだやかである。ジルと同胎の子は6頭いたようだが、皆それぞれの家庭に引き取られていてジルが最後だった。

私たちが仔犬の犬舎に入っていったら、ジルはすでに感づいているらしく「今度は私の番ね」というような感じで、私たち夫婦の顔をちらちら見ながら、おとなしくしていた。

当犬舎では基本的に引き渡し前のワクチンはしないようなのだが、今回は比較的人も犬も密度が濃い地域にもらわれるということで、及川氏が配慮してくださっており、1回目のワクチンはすでに済んでおり前日にはシャンプーまでしていただいていた。。


ミチノクトリップ犬舎