装弾の事


散弾銃は、近距離限定ですが、1丁で熊からスズメまで撃つことが出来ます。銃身はネジ切り(ライフリング)も何も無くただの鉄の筒ですので、獲物によって弾を使い分けることになります。

散弾銃の弾は、簡単にいうと、プラスチックの筒の底に雷管(火薬に火を点ける部品)と火薬があり、その上にワッズというプラスチックのカップがはまっていて、このカップに色々な大きさの鉛球(散弾)が詰まっている構造です。

弾自体の長さ、直径、散弾の直径、散弾の量の組み合わせで用途が違うので、種類はとても沢山あり、これを色々試すのも猟の楽しみのひとつです。

弾の直径は、銃身の口径によって決まり、日本では12番か20番が一般的です。〜番というのは、1ポンドの鉛球の直径の何分の一かを示していて、12番なら12分の1ポンドの鉛球の直径と同じです。なので、番号が少なくなるほど口径が大きくなります。
私が使っている銃はすべて12番ですが、女性や、年をとった方などは、口径の小さい20番のほうが反動が少なく扱いやすいでしょう。

弾の長さは、銃の薬室の長さによって決まり、70mmが一般的ですが、75mmの3インチマグナムという長い弾もあります。75mmの薬室を持つ銃なら70mmの弾も使えますが、70mmの銃では75mmの弾は使えません。
わたしの銃では、M870が75mmの薬室を持っています。二連銃は70mmです。
弾が長くなれば、当然、火薬も散弾も大量に入れることが出来ますから威力が増すわけで、私は鴨撃ちには3インチマグナムを使っています。それ以外は、鹿猟でも70mmの弾です。

散弾の直径も色々なものがあり、何号という分類がされています。

 

 装弾の種類

 散弾の直径

 主な用途

 スラッグ

 口径による

 鹿、猪

 00バック

 8.6mm

 鹿

 3号

 3.5mm

 鴨

 4号

 3.25mm

 鴨、雉

 5号

 3mm

 雉、山鳥

 7.5号

 2.4mm

 トラッフ゜射撃、ハト以下の鳥

 9号

 2mm

 スキート射撃

 

私は、鴨でも雉でも4号を使っています。雉は5号でも十分ですが、鴨は矢に強いので、5号だとほとんど半矢になってしまいます。
だからといって威力のある3号だと、弾に入っている散弾の数が少なくいためパターンが粗くてなかなか鴨に当たりません。
(腕ではなく弾のせいです。キッパリ!)

なので、若干威力不足は感じるものの4号マグナム弾を使っています。
また、3号にマグナム弾がないことも4号を使っている理由です。
もし、3号にマグナム弾があったらこれがBestかな。

いつもの鹿猟のときは、スラッグと9粒の散弾が入っている00バックを使い分けています。
私の鹿猟は、忍び猟と言って自分から鹿の居そうな山に入り鹿に近づいて撃つ猟なので、こっちが鹿を先に見つけたらスラッグでネックショットを狙えますが、鹿に気付かずに近くで飛び出してきた時はバックショットでないと当たらないので、最近は初矢にはスラッグを入れて、2、3発目はバックショットをつめています。

猟友会での共猟会では、勢子が追い出した獲物を、タツマと呼ばれる所で待って撃つので、スラッグを使います。
ちなみに、マグナムフリークの師匠Y氏は、マグナムバックショット、15粒入り!という熊でも止めれるようなすごいのを使っています。

クレー射撃では、トラップもスキートも24g分の散弾の入った弾を使っています。
自動銃で射撃をするときは、24gでは回転しないときがあるので、28gを使います。
28g装弾のほうが、散弾が沢山入っているわけですから、よく当たりそうですが、なんとなく24gより弾速が遅いような気がして、私は24g装弾のほうが好きです。反動は24gも28gもあまり違いはないような気がします。

ちなみに、24gも28gも弾の値段は同じです。

 

 散弾色々